家族に逢いたい! 避難わんこです! [■ブログ]
今回は最近お客様になったお宅の犬の話です。
オイラがそのお宅に行くと、その犬は必ず吠えます。
かなりけたたましく吠えます。
正直、(うるさいなぁ)と思っていました。
先日もそのお宅に(すんごい吠えられながら)お邪魔して仕事を終え、帰ろうとしたところで奥様から、
「もしよかったら」と1枚のパンフレットを頂きました。
一番上に「家族に逢いたい! 避難わんこです!」と書かれています。
どういうことか説明して下さいました。
この犬はずっとこの家で飼われているのではなく、
先の震災時、福島県南相馬市20km避難区域圏境でさ迷っていたたくさんの犬のうち一匹なのだそうです。
動物団体の方がそうしたさ迷っている動物を保護し、里親に名乗り出たこの家にやって来たのでした。
頂いたパンフによりますと、
保護時に青い首輪をしていました
年齢は3~4歳くらいのオスで保護時去勢なし
人なつっこく、甘えん坊 音に敏感でよく吠えます
と書かれていました。
犬は飼い主のことを絶対に忘れないといいます。
音に敏感でよく吠えるのは、もしかしたら生来のものではなく、
恐ろしい思いをして、遠く離れた見知らぬ土地で飼われているせいなのかも。
と仰っていました。
こんな仕方で元の飼い主から突然引き離され、境遇が激変してしまったのですから無理からぬことです。
散歩中、突然の音に敏感に反応し、物陰に隠れてしまったりするのだそうです。
なんとか元の飼い主に逢わせてやりたい。
そう考えてパンフレットを作り、方々で声を掛けているのですが、
このままここが終の地になってしまうのかもしれません。
そんな事情を聞くと、うるさく吠えられても、もう腹も立たない。
奥さんがいくら叱っても吠え続ける犬。
こういう時、動物とは言葉を交わすことができなくて切ないです。
実はお隣のお宅でも同様に避難犬を保護しているのですが、
重い心臓疾患があり、もって今年中ではないかとのことです。
こちらはその後元の飼い主が判明したのですが、事情でもう飼うことができないため、
この家で最後まで飼うことにしたのだそうです。
オイラに何かできないかと思い、奥様からブログ掲載の快諾を頂き、記事にさせて頂きました。
畑違いの弱小ブログですが、それでもヒコーキと無関係の検索ワードで引っかかって当ブログにお越しになる方もいますから、
可能性はゼロではないと思います。
この犬についてお心当たりのある方、いらっしゃいましたら先ずは当記事にコメントお待ちしております。
ラッシーみたいになるといいんですけど。
見つかるといいですが、どんなものでしょう(ノ_<。)知ってる人が見てくれればいいんですけど。
写真があれば、なおさらよろしいのではないかと思うのですが(^^ゞ
by 鹿児島のこういち (2012-08-20 11:13)
ワンコの飼い主も探しているようですが、なかなかうまく見つけられないというケースが多いみたいですね。
by ジョルノ飛曹長 (2012-08-20 12:55)
こちらの地方ニュースでも先日避難ワンコ&ニャンコを約50匹保護している獣医さんのレポが流れてました。
自分の御宅で飼っていたイヌと分かっていても、今は引き取れない方も多くいらっしゃるとのお話でした。そうですよね、大抵の方は仮設住まいですもの・・。
引き取りたくても引き取れない方、いまだ探しておられる方・・、震災の大きさを改めて感じます。
by カンクリ (2012-08-20 18:00)
人間だってストレスを受けてるんですもの。
愛する家族(動物にとっても)と引きはがされ、しかも飼い主のもとには帰れないペットたちの悲しみや苦しみは。(人間と同じ尺度で測れないのは承知の上です。)
もちろん個体差があるでしょうから、中には新しい家族と馴染めるものもいるでしょうけれど、逆にいつまでも前の家族を忘れられなくて、せっかく引き取り手が表れても「こいつかわいくない」的な印象を与えてしまうものもいるでしょう。不思議ではないと思います。
人間と動物は違うとしても、懐かない里子みたいな?(里親が虐待する原因?)
結論:兄さんは優しいな。(^_<)bグッ!!
by tooshiba (2012-08-21 00:49)
実は、生来の犬嫌いのわたくしではありますが、なんだか胸を締め付けられるような、これは切ないお話ですねぇ・・・
原発問題は、様々な個別の問題を引き起こしたわけですが、このように決してお金では購えない問題が沢山存在するのに・・・それでも原発は低コストと言い続ける人の気がしれません。
わたくしの第2の故郷=郡山市出身の西田敏行さんの「おれの大切な故郷をこんなにしやがった奴は一体誰だ!!」の叫びが忘れられませんわ。
by me-co (2012-08-22 00:08)
皆様 コメント、nice! ありがとうございます。m(_ _)m
■鹿児島のこういちさん
現実問題としてやはり元の飼い主との再会は相当厳しいんでしょうね。
写真の件は確かにそうですね。
来月お邪魔した時に聞いてみたいと思います。
■ジョルノ飛曹長さん
やっぱりそうなのですか。
悲しいですね。
■カンクリさん
そんな獣医さんがいらっしゃるのですか!
立派な先生ですね。
お隣のお宅のワンちゃん、せめて元の飼い主になでられて看取ってあげて欲しいなぁ。
などと勝手に考えてしまいました。
■tooshibaさん
「引きはがされ」というのはまさにピッタリの表現だと思います。
オイラには叱られても吠え続ける犬が、現状への拒絶のようにも見えます。
■me-coさん
西田敏行さん、そんなこと仰ってましたか。
本当に被害の甚大さを改めて思い知らされます。
by とり (2012-08-22 06:09)