SSブログ

岩手県第二滑空訓練所跡地 [├空港]

   2012年9月、2023年5月訪問 2023/6更新  


7.png
撮影年月日1947/11/01(昭22)(USA M621 27) 

出典:国土地理院ウェブサイト(地理院データを加工して作成)

岩手県‎胆沢郡‎金ケ崎町‎六原‎にある「県立農業大学校」。

かつてここは「岩手県立六原青年道場」であり、この道場の農場に「岩手県第二滑空訓練所」が設けられました。

(因みに「鶯宿滑空訓練所」 が第一滑空訓練所で、当滑空場の北北西約46kmの雫石町にあります)

「岩手県立六原青年道場」とは、元々軍馬補充部だったものが廃止され、その跡地に昭和7年開設したものです。

その目的は、県下青年男女を訓育して日本精神を体現することなのだそうです。

肝心の滑空場の位置を明示した資料は見当たらないのですが、

当時の様子について非常に詳しく扱うサイト様(下記リンク参照)によれば、

「15haの農場ブロックを2枚続けて整地して滑空訓練場としました。2機の初級機があったのだそうです」

とありました。

上に貼った航空写真は、当時の県立六原道場に隣接する農場ブロックです。

『六原道場』(伊藤金治郎著、共同公社出版部)によれば、

この農場ブロックは道場の所有であり、北側が「模範農村部」、南側が「産業部」とありました。

長方形の農場がブロックのように整然と並んでいます。

グーグルマップでこのブロックの面積を確認したところ、説明にある通り長方形1枚が15haでした。

このブロックを2枚つなげて滑空場にしていたのですね。

但し、現在でもそうなんですが、それぞれのブロックは防風林で四方をしっかりと囲われています。

そして、上に貼った航空写真の矢印で囲った2枚だけが、防風林なしでつながっています。

ということで、オイラの壮大な勘違いという可能性もあるのですが、

ここが「2枚続けて整地して滑空訓練場」とした場所だったのではないかと。

先頭のグーグルマップ、黄色で囲った部分の面瀬はピッタリ30haです。

岩手日報昭和18年7月26日付には、

「東北六県最初の中級滑空士錬成が県立六原道場に隣接する十一萬坪の第二県地方滑空訓練所にて、八月上旬から二か月間開催」

とありました。

 

D20_0038.jpg

青マーカー地点

岩手県立農業大学校正門


(以下2023年5月撮影)

DSC_0336_00001.jpgDSC_0340_00001.jpg

赤マーカー地点。

緑の壁に阻まれて、ここまでしか近寄れませんでした。


      岩手県・岩手県第二滑空訓練所跡地    

岩手県第二滑空訓練所 データ
種 別:滑空訓練場
所在地:岩手県胆沢郡金ケ崎町西根遠谷巾
座 標:39°13'40.1"N 141°01'46.6"E?
標 高:150m
面 積:30ha
滑空場:545mx550m?
(座標、標高、滑空場長さはグーグルアースから。面積はサイト様から)

沿革
1943年   六原青年道場に滑空訓練場が開設される
    08月 中級滑空士錬成が2か月間開催される

関連サイト:
岩手中学校を卒業後のグライダーとの関り 
岩手県第二滑空訓練所 
ブログ内関連記事       

この記事の資料:
『六原道場』(伊藤金治郎著、共同公社出版部)


コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー