SSブログ

停電で思うこと。 [■ブログ]

朝起きてスイッチをつければすぐ明るくなって、暖房がついて、温水が使えて。

車の運転中も、信号が赤なら止まるし、青なら進むし。

あるのが当たり前で、「今日も電気がきていて嬉しいなぁ」、「信号がついてて、なんて便利なんだろう」なんて、

普段考えることもなかったのですが。

いつでも明るくピカピカな行きつけのコンビニも停電中は薄暗く、冷凍食品のケースはビニールシートとガムテープで

目張りされていました。

 

以前の記事で、福島第一原子力発電所はかつて、旧陸軍の磐城(夫沢)飛行場だったと書きました。

1年半前現地にお邪魔した際、「東電展望台」で旧飛行場について触れた碑文や発電所など眺めたのですが、

恥ずかしながら「どうして福島に東京電力なのか?」というところまで思いが至りませんでした。

そして今回の事故で初めて、あの原発が首都圏のためのものだと知りました。

東京電力のサイトにあったのですが、首都圏の電力の4割は福島と新潟から送られており、

新たに青森で首都圏用の原発の建設を予定しているのだそうですね。

「原子力はクリーンで安全」というイメージが定着していたのですが、今回の一連の報道を目の当たりにすると、

首都圏の便利さが、他県にリスクを押し付けた上に成り立っているのだ。ということを考えさせられます。

現実問題として、この便利な生活を享受するためにはどこかに原発が必要なのもまた事実なのでしょう。

きっと今回の事故を教訓に、既存の原発の安全対策の見直し、万一事故が発生してしまった際の対処方法の改善が進むことと思いますし、

是非そうであって欲しいと思います。

原発の建設地として、人口の少ない海沿いが何かと都合がよいのは分かりますが、

誘致の見返りに何某かのメリットが地元にはあって、一応「ギブ&テイク」の形にはなっているものの、

万一の事故の際にはこれだけ甚大な被害が出てしまいます。

しかもその影響が地元どころかその県を遥かに越える範囲にまで広まってしまうという現実を見ると、

今後の原発建設、存続には、反対派、慎重論派の声が大きくなるでしょうが、それでいいと思います。

そして、より安全な原発が、より安全な場所に出来て欲しいです。

 

前述の通り、福島第一原発のある場所は旧陸軍の磐城(夫沢)飛行場でした。

突然軍の飛行場用地に決まってしまい、土地が接収され、住民の移転、半強制的な作業従事が強いられ、

終戦間際には飛行場が標的となり、近隣住民にも被害が出ています。

結局、残念ながらこの土地は戦時中からずっとそういう役割を押し付けられてしまっている場所なのです。

今はともかく一刻も早く原発が安全な状態になってくれることを願います。


コメント(15)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感